月経困難症
月経困難症とは?
月経困難症のお薬は大きく分けて2つに分類されます。一つは痛みを軽減するお薬である鎮痛剤です。痛みがでる前に使用を開始すると効果的であるといわれています。ただし痛み止めはあくまで症状を緩和する薬になりますので、根本の解決にはなりません。一方もう一つの選択肢はホルモン剤になります。ホルモン剤には低用量ピル(LEP製剤)があげられます。月経困難症がある方は保険適応の対象となりますので、当院ではLEP製剤を積極的にお勧めしています。
LEP製剤とは
LEP製剤は低用量ピルになりますので避妊効果がある薬です。加えて、生理痛が軽くなったり、生理の量が少なくなったり、貧血が改善されたり、生理不順が改善されたり、月経前緊張症が改善されたりします。
LEP製剤を飲む前に必要な検査はありますか?
子宮がん検診や器質性月経困難症の有無で超音波検査を行います。また長期服用になることもありますので、一般的な採血検査や腎臓や肝臓の値をみる採血検査を行います。 何か他の病気を持つ方や内服している薬がある方、たばこを多く吸う方などはLEP製剤をお勧めできない場合もあります。その場合には漢方などのお薬をお勧めすることもあります。
“LEP製剤は嫌だ” “ピルなんか飲みたくない”という先入観をお持ちの方も多いかもしれませんが、生理で困っている方の生活がより良くなることがほとんどです。(LEP製剤を使用することで、酷かった生理痛が1~2/10ぐらいまでにコントロールできる方が多いです。)欧米では7割の女性が低用量ピル・LEP製剤を飲んでいます。皆様もぜひご相談いただければと思います。