妊娠を希望する女性が行うべき検査(AMH検査)

妊娠するための力 ≒ 卵巣機能(卵巣予備能) は採血検査で測定することができます。
AMH(抗ミュラー管ホルモン)を測定する意義とは妊娠に対して強く影響を及ぼす因子として、①高齢、②卵巣機能(卵巣予備能)低下がいわれています。不妊診療現場における問題として、晩婚化のため妊娠率が低く難渋する (①のパターン)、卵巣機能が年齢相当よりも低下しており難渋する(②のパターン)が多いと思われます。【図1参照】

配偶子である卵子は卵巣の原始卵胞内に存在し、徐々に発育し毎月1つが排卵するわけですが、この事象には多くの機構が関与しており、約6か月の期間が必要とされています。数百個の原子卵胞が発育を開始しますが、そのほとんどは成長過程で少しずつ発育を停止し、最終的に排卵に辿りつけるのは1つに選択されます。さながら自然界の生命の淘汰のようなことが卵巣内では起こっており、優れた卵子が成熟・排卵し、妊娠を可能としていると考えられています。

毎日30-40個の原子卵胞が発育を開始し、その過程で残存する原始卵胞数は年齢とともに減っていきます。いわゆる卵巣機能(卵巣予備能)とは、卵巣内に残された原始卵胞の数により規定されます。一般的に50歳ころには卵巣内の原子卵胞数は1000個程度となり、卵胞発育しなくなり閉経を迎えます。この卵巣機能の低下速度は個人差がかなり強く、100人に1人は40歳になる前に、原子卵胞数が著減し閉経を迎えてしまいます。一昔前であれば若いころに妊娠しており問題にならないことが、現在は晩婚化により妊活をするころに卵巣機能が低下してしまい、上手く妊娠に至れないケースが増えています。【図2参照】

卵巣機能(卵巣予備能)の評価法として、最も信頼できるのが、血液中のAMH(抗ミュラー管ホルモン)を測定することです。AMHは小さな卵胞から分泌され、卵巣内に残っている原始卵胞数と相関するとされています。そのため、現在妊娠を目指している、もしくは後々に妊娠をしたいという場合は卵巣機能を一度チェックすることをお勧めします。

※月経周期には左右されません。
※検査の相関性が低いため、未成人の方にはお勧めできません。

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